インフルエンサーマーケティングとは?基本と入門から学ぶ
以前のブログ記事にアンバサダーとインフルエンサーとの違いを記したブログを記載しましたが、今回はインフルエンサーについてより詳しく記した記事となります。
「インフルエンサーマーケティング」は、デジタル時代の新しい宣伝手法として、昨今、多くの企業で実施されているマーケティング手法です。
この入門ガイドでは、インフルエンサーマーケティングの基本概念から始め、その広まった背景、異なる種類のインフルエンサーの理解、実施方法や費用相場などを包括的に解説します。
目次 ➖
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングは、ソーシャルメディア上で影響力を持つ個人やコンテンツクリエイター(インフルエンサー)を活用して、商品やサービスを宣伝し、広告効果を最大化するマーケティング手法です。
これは企業やブランドが特定の目標層にリーチするために積極的に採用されています。
インフルエンサーマーケティングが広まった背景
インフルエンサーマーケティングが広まった背景には、いくつかの重要な要因があります。
ソーシャルメディアの台頭
ソーシャルメディアの普及により、人々は日常生活の一部としてこれらのプラットフォームを使用するようになりました。これにより、インフルエンサーが大きなフォロワー基盤を築き、影響力を持つことが可能になりました。
消費者の行動の変化
従来の広告に対する信頼が低下し、消費者は実際に製品やサービスを使用している人々の意見を重視するようになりました。インフルエンサーは、信頼できる情報源としての地位を確立し、消費者の購買決定に影響を与えることができます。
マーケティングのパーソナライゼーション
ブランドは、ターゲットオーディエンスに合わせたカスタマイズされたメッセージを提供することで、より効果的なマーケティング戦略を実施することができます。インフルエンサーは、特定のニッチや興味を持つフォロワーに直接話しかけることができるため、このパーソナライゼーションを実現するのに役立ちます。
コスト効率
インフルエンサーマーケティングは、従来の広告手法に比べてコスト効率が良い場合が多く、特に中小企業やスタートアップにとって魅力的な選択肢となっています。
インフルエンサーマーケティングの市場規模
インフルエンサーマーケティングの市場規模は、近年顕著な成長を遂げています。2022年には615億円と評価され、2025年には1,021億円に、そして2027年には1,302億円に拡大すると予測されています。この成長は、ソーシャルメディアの普及と、インフルエンサーによるマーケティングの効果が認識された結果です。
特にYouTubeは、アプリ、子供向け商材、家電、エステ・コスメなど、若年層に影響力を持つユーチューバーを起用したプロモーションが活発です。
Instagramでは、ショッピング機能の強化により、若年層や女性向けの販売チャネルとしての重要性が高まっています。
このように、インフルエンサーマーケティングは多様なプラットフォームを通じて、ターゲットオーディエンスに合わせた効果的なマーケティング手法として確立され、今後もその市場規模は拡大し続けると考えられます。
出典:サイバー・バズ/デジタルインファクト調べ
インフルエンサーの定義
「インフルエンサー」とは、特定の分野やテーマにおいて、オンライン上で強い影響力を持つ個人やクリエイターのことを指します。インフルエンサーは単なる情報発信者に留まらず、彼らのフォロワーとの密な交流やコミュニケーションを通じて信頼関係を築きます。この信頼感は、彼らが提供する情報や商品に対するフォロワーの信頼性や好意的な態度を生み出し、ブランドや企業はこれを活用して商品やサービスのプロモーションを行います。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーは多岐にわたり、以下のようなカテゴリに分類されます。彼らの個々の特性やフォロワー層によって、企業は目的に応じて最適なインフルエンサーを選定し、効果的なマーケティング戦略を展開します。
- メガインフルエンサー(数百万以上のフォロワー数)
- パワーインフルエンサー(数十万以上のフォロワー数)
- マイクロインフルエンサー(数千から数万のフォロワー数)
- ナノインフルエンサー(数百以下のフォロワー数)
メガインフルエンサー
フォロワー数が100万人以上の著名人や有名人で、広範な影響力を持っています。彼らはしばしば、大規模なキャンペーンやブランドの顔として活動しています。
パワーインフルエンサー
フォロワー数が10万人から100万人未満の人々で、特定の分野で高い専門性と影響力を持っています。彼らは特定のコミュニティ内で強い信頼を築いています。
マイクロインフルエンサー
フォロワー数が1万人から10万人未満のこのグループは、特定のニッチな分野に特化しており、高いエンゲージメント率と親密なフォロワー関係を持っています。よりターゲットを絞ったマーケティング活動に適しています。
ナノインフルエンサー
フォロワー数が1,000人から10,000人の範囲で、非常に特定のコミュニティやトピックに影響力を持っています。彼らはその信頼性と高いエンゲージメントにより、特にパーソナライズされたマーケティングに有効です。
SNSごとのインフルエンサーの名称
ソーシャルメディア上で活躍するインフルエンサーたちは、それぞれのプラットフォームに特有の呼称を持っています。 彼らは各SNS上で個性的で魅力的なコンテンツを発信し、フォロワーとの独自のつながりを築いています。以下は、代表的なSNSごとにインフルエンサーを指す呼称です。
Instagram(インスタグラマー)
インスタグラマーは、Instagram上で活動するインフルエンサーの呼称です。彼らは美しい写真や魅力的なビジュアルコンテンツを通じて、ライフスタイルやファッション、美容に関する情報を発信します。Instagramの特性を生かし、視覚的な魅力でフォロワーを引き込むことが得意なインフルエンサーが多く見られます。
TikTok(ティックトッカー)
ティックトッカーは、TikTok上で活躍するインフルエンサーを指します。TikTokは短い動画コンテンツが特長であり、ティックトッカーは15秒から60秒の動画を通じて、クリエイティブでエンターテインメント性の高いコンテンツを提供します。ダンス、コメディ、ライフハックなど、多岐にわたるジャンルでファンを魅了しています。
X(旧Twitter:ツイッタラー)
ツイッタラーは、Twitter上で活動するインフルエンサーの旧称です。ただし、現在の日本では具体的な呼称が確立していないことから、Xとしています。ツイッターでは140文字の制限つきでコンパクトな情報を発信することが求められます。政治、ニュース、エンターテインメントなど幅広いジャンルで影響力を持つツイッタラーが存在します。
YouTube(ユーチューバー)
ユーチューバーは、YouTube上で動画を制作し、フォロワーと共有するインフルエンサーの呼称です。YouTubeは様々なジャンルの動画が共存するため、ユーチューバーも幅広い分野で活躍します。ゲーム実況、美容、料理、教育など、フォロワーとのコミュニケーションを大切にし、ファンベースを築くことがユーチューバーの特徴です。
ブログ(ブロガー)
ブロガーは、ブログ上で情報を発信するインフルエンサーを指します。ブログは文章による情報提供が主流であり、ファッション、旅行、趣味など幅広いテーマで活動しています。ブロガーは深い洞察や独自の視点を文章で表現し、フォロワーとのコミュニケーションを築き上げることが重要です。
インフルエンサーマーケティングのメリット
多くの企業やブランドにとって非常に効果的なマーケティング手法であるインフルエンサーマーケティングですが、そのメリットは多岐にわたり、以下、インフルエンサーマーケティングのメリットを詳しく説明します。
抵抗感が少ない
インターネット広告を自動的にブロックしてくれる「アドブロック機能」の登場や、バナー広告というだけで「自分には関係ない」と無意識に無視をしてしまう「バナーブラインドネス問題」など、ユーザーの広告への拒否感は高まるばかりです。
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサー自身がフォロワーに向けて広告施策をおこないます。もともとインフルエンサーについているフォロワーは彼らの“ファン”なので、商品やサービスの紹介をされても抵抗感が少なく、すんなり受け入れられることが多いです。
ターゲット層へのダイレクトアプローチ
各インフルエンサーは特定のテーマや分野にフォーカスしており、そのフォロワーも同じ興味を持っています。 これにより、企業はターゲット層にダイレクトにアプローチでき、広告効果を最大化することができます。正確なターゲティングにより、無駄な広告費の削減が期待できます。
ダイナミックなコンテンツ制作
インフルエンサーはその個性やスタイルを通じて、ブランドのメッセージを創造的に表現します。 彼らの個性的でエンゲージングなコンテンツは、広告主の商品やサービスを魅力的にプレゼンテーションし、視聴者の興味を引き付けます。これにより、従来の広告手法よりも効果的に視聴者を惹きつけることができます。
コストの削減
マスメディアを使った広告掲載には膨大な費用がかかります。しかしインフルエンサーマーケティングでは、規模が小さめのインフルエンサーに依頼することにより費用を抑えられます。前述の通り、的を絞ったマーケティングをおこなうことが可能であり、費用対効果も優れているのです。
フィードバックの取得
インフルエンサーマーケティングはリアルタイムの反応やフィードバックを取得しやすい特徴があります。 インフルエンサーの投稿に対するコメントやいいねなどの反応を通じて、企業は製品やサービスに対する市場の意見を即座に把握し、戦略の調整を行うことができます。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングは効果的な広告戦略である一方で、注意が必要なデメリットも存在します。これらの課題を把握し、適切な戦略と調整が必要です。
信頼性の問題
一部のインフルエンサーは、報酬やスポンサーシップに応じて商品やサービスを推奨することがあり、その中には信頼性の低い情報も含まれます。 フォロワーは本物の推薦かどうかを見極める難しさがあり、信頼性の問題が生じる可能性があります。
競争激化とコスト上昇
インフルエンサーマーケティングの人気が高まるにつれて、インフルエンサーの需要が増加し、競争が激化しています。 これにより、人気のあるインフルエンサーの協力には高額な費用がかかることがあり、小規模な企業や予算の限られたブランドにとっては課題となります。
インフルエンサーのイメージ変動
一つの不運な出来事やスキャンダルが、インフルエンサーのイメージを損なうことがあります。 企業は、インフルエンサーが突然の変化やネガティブな報道にさらされた際、その影響を受ける可能性があります。
短期的なキャンペーンの限界
一時的なキャンペーンや単発のインフルエンサーマーケティング戦略は、持続的な効果を生み出しにくい傾向があります。 長期的な関係の構築が難しく、継続的なブランドの浸透には他の戦略の組み合わせが必要とされます。
インフルエンサーマーケティングの実施方法
以下、インフルエンサーマーケティングの主な実施方法となります。
インフルエンサーに直接依頼する
企業は自身でターゲットに適したインフルエンサーを見つけ、提携条件を交渉し、コンテンツの制作や投稿のタイミングを調整します。直接のコミュニケーションを通じて、企業は希望するメッセージやブランドのイメージをインフルエンサーに伝え、戦略的なキャンペーンの実現を図ります。
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
もう一つの方法は、専門のインフルエンサーマーケティング会社に依頼することです。 これらの会社は、企業のニーズや目標に合わせて適切なインフルエンサーを選定し、キャンペーンの戦略を立案して実行します。企業は専門家のアドバイスを受けつつ、手間をかけずに効果的なインフルエンサーマーケティングを展開することができます。
インフルエンサーマーケティングの費用相場
インフルエンサーマーケティングの費用は様々な要因によって異なります。 インフルエンサーの影響力やフォロワー数、キャンペーンの規模、業界などが価格に影響を与えます。一般的には、フォロワー単価5円前後が相場と言われているため、メガインフルエンサーの場合は数百万円以上、マイクロインフルエンサーの場合は数十万円から数百万円程度が相場とされています。企業は予算に応じて適切なインフルエンサーを選定し、戦略的に資源を配分することが求められます。
インフルエンサーマーケティングについてのまとめ
インフルエンサーマーケティングは、ブランドや企業にとって効果的な広告戦略の一環となっています。 信頼性の向上やターゲット層へのダイレクトアプローチ、ダイナミックなコンテンツ制作などがメリットとして挙げられますが、注意が必要なデメリットも存在します。適切な実施方法を選択し、費用を効果的にコントロールすることが成功の鍵となります。企業は市場のトレンドを理解し、独自の戦略を構築することで、インフルエンサーマーケティングを有効に利用できるでしょう。
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監修者情報
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デスクワークには、無用な筋肉を携えたALBA株式会社の代表取締役!2022年の*ベストボディジャパン那覇大会では初出場で2位を獲得し、全国大会選手に選出。両国国技館で行われた全国大会へ出場しました!
(*歌手の西川貴教さんも出場し、一時話題となったフィットネスの大会)
見た目はナレッジワーカーとは程遠い私ですが、こちらのブログでは正しい Webマーケティング情報をわかりやすく、図説などを用いながら解説、情報発信をしていきます!
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